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ブラック企業 体験談

【会社辞めたいエピソード3】えっ、あの会社が!?有名アパレルチェーン店舗で行われたブラック密室いじめを告白!

広島在住、34才、女、サエコです。

その会社は有名な人気の全国チェーンアパレル業界。
誰もが名前をきいて「ああ、あそこね!」とわかるほどに知名度の高いお店です。

いかにも“健全そのもの”なそのお店になんの疑いもなくアルバイトとして入った私。
とんでもない化け物を相手にすることになろうとは思いもせず…。
そのときの自分に今の自分が言ってやりたいことは、「小さな違和感がいくつもあったことを見逃してはダメ!」ということ。

人と接しているときに、3度「あれ?」と思うような小さな違和感の芽があれば、その時点で相手から心身共に距離を置くべきだとされています。
なぜなら、その関係の行く末はろくなものではないのですから。

ちなみに、私はめったに怒らず、喧嘩が嫌いでモラルを重んじるタイプ。
残念ながらこういうタイプこそ、ハラスメント人格やブラック企業に囲い込まれる体質です。
私と似たタイプの方は、労働環境や付き合う相手を慎重に見極めなくてはなりません。

それでは、ことのいきさつを赤裸々に語っていきますね。

【登場人物と第一印象】
・店長A(男性・39)…穏やかだが頭の回転が速い
・チーフB(女性・28)…かわいくて仕事ができる
・バイトC(女性・27)…おっとりさん

バイト応募のきっかけは、チーフBとの再会。
この人とは以前から顔見知りの間柄でした。街中でバッタリ出会い立ち話していたところ、

「今、うち人手が足りなくて。もし時間があったらちょっとだけ働いてみない?
ほんとに1日数時間とか、週に数日だけとか、希望に沿えるよ。
お給料は地域で最低賃金だけど、自由もきくし、めちゃくちゃラクな仕事だから割に合わないってことはないよ」

とのこと。

そのとき私はすでに別のアルバイトをしていましたが、物入りだったため二つ返事でOKしました。
このBさん、なんともいえず華やかな愛らしい魅力があります。
いつも爪の先まで身ぎれいにしており、会話も上手でした。
私も少し彼女の魅力に取り込まれていたのかもしれません。

そして始まったアルバイト。
内容はアパレルのため在庫確認や品出し、接客やレジなどよくあるものです。
私は初めての経験にドキドキしつつ、チーフBさんから接客知識などを教わりました。

丁寧な仕事ぶりやテキパキした動き、接客、カンの良さなど、チーフBさんは人の尊敬を集める何かをたくさん持っているようにみえました。本人にもその自負がありました。
バイトCも同じく「Bさんて可愛いしかっこいい。なんでもこなせるよね」と尊敬する様子でした。

私は店長AとチーフBのお二人にとても可愛がってもらい、仕事上がりによく食事に出掛けました。
いろんな話をしました。恋愛のこと、人生のこと、お金のこと…。
そして「よく働いてくれて感謝している、これからも楽しくやっていこうね」とも言われました。
なにもかもが順調に、うまく回っていました。
よく考えれば、うまく回りすぎていました。

2ヶ月経ったころ、チーフBさんが店長Aに向かって激しく罵っているのをみました。
可愛かったはずのBさんの初の豹変が、このときでした。

「いや、おまえさ、こないだ言ってたよな!?この在庫は〇×個だって!ちゃんと目開けて確認しろよ!」

私とバイトCはその女性らしからぬ怒声にびっくりしましたが、「大事な発注仕事のミスだから苛立っていたのだろう」と、<一時的な店長のミス>と判断して目をそむけました。

またいつものかわいいBさんに戻り、ホッとしたのもつかの間。
その後何度もBさんが店長Aにつっかかるのをみて、バイトCが、

「店長ってかわいそうじゃない?いつもチーフBさんに怒鳴られて」

と言い始めました。

店長Aはデリケートな面があり、仕事はテキパキしているもののチーフBの言動に精神的に振り回されていたようでした。

ある日、店長Aと2人きりの作業の際のこと。
店長が「俺ね、Bにけっこうツラく当たられてる。あの人ほんとにヒステリックで…。かわいいところも尊敬しているところもあるけど、さすがの俺もちょっと傷ついてる(笑)見てて酷いとき、あるでしょ?」と本音を明かしてきました。泣きそうな顔でした。

私もさすがに日頃の姿に同情し、「Bさん、仕事ができて凄い人なので…。でもそういうところもありますね…」と答えました。

その翌日のバイトで、Bさんがなぜか私にいつもに増して酷い態度でした。
いわれもないことで接客中に「どいてよ!邪魔!」などと言われ、理由を尋ねたところ「私のこと、嫌いなんでしょ!」とのこと。

「まさか」と思い店長Aに尋ねてみると、「俺、何も言ってないよ(笑)俺は本人に悪口を伝えたりなんて、そんな卑劣なことはしないよ」とニヤッと邪悪な笑みを浮かべました。
そのときの表情が本当に醜悪そのものでした。顔立ち云々ではなく、表情がとにかく不気味でした。

なんと、Bさんのありもしない陰口を、私が散々店長Aにぶちまけたことになっていました。
私は店長の愚痴に相槌をうっただけなのに。訳が分かりませんでした。

なんとこの2人、もともと強力にタッグを組んでおり、恐怖で私たちバイトのことを支配しようとしていました。
画策していたのは、じつは店長A。
2人の揉め事や激しい罵倒も、愚痴のときの泣きそうな顔も、すべて演技でした。
バイト面接では、人の怒りに敏感に反応しそうなタイプを選りすぐって採用していたのです。

それ以降、店長AとチーフBは急に親しげになり、和気あいあいと接し始めました。
あの仲間割れの日々は終わり、2人でコソコソ内緒話をし始めるほど。

チーフBは、なぜか私と遊ぶ約束を取り付けたがりました。
仕事中の態度はどんどんキツくなっていきます。なのに「素敵なお店見つけたんだ」などと誘ってくる。
どんどん迫ってくるチーフBを、私は「仕事が入った」などといって徐々に突き放していきました。
家に来ることもありましたが、理由をつけて拒んでいました。

それに気を悪くしたBさんは、私のシフトを勝手にどんどん埋めるようになりました。
「シフトを元に戻して欲しい」と強く訴えても「大丈夫、働ける!」と勝手にカレンダーに書き込みしていくのでした。私は「無理だ、早く辞めよう」と思いました。

ただ一人暮らしの家も知られており、なんだか気持ちの悪い人たち。
何をしでかすか分からない怖さがありました。
「もう給料も要らない、どうすれば穏便に辞められるのか」そればかりを考えて過ごしました。

私は、2人が毎晩電話で長時間、<仕事の打ち合わせ>をしているのを知りました。
しかしそれは名目で、私についてなんだかんだと話し合っていることに気が付きました。
チーフBは、じつは店長Aの密偵でした。

店長Aは、絶対に知りようのない私のプライベートまで細かく知っていました。
ふだんどこに行き、どんな付き合いがあり、何時に寝ているかなど。

店長Aが業務で出張しているあいだも、チーフBは私の一挙一動を電話で伝えていました。
私がたまたま店外に出たとき、その会話が聞こえてきました。
「サエコさんは今日、発注のときこんなことを話し、こんな動きをしていた」など異常な細かさで。
完全に危ない人種でした。

それに気づいてから私は、2人に業務以外のことは何も話さなくなりました。
チーフBは私が口を閉ざしているのをみて、どんどん強く当たるようになり、お客さんが店内にいるときでも甲高い声で私を罵倒するようになりました。

私は精神的に限界に達し「月末で辞めます」と言いました。
2人は「絶対に辞めさせないよ。逃がさないから」と同時に叫びました。
「逃がさない」なんてセリフ、映画でしか聞いたことがありません。

私は危険を感じ、「これはこちらもうまくやらないと辞められない」と感じました。

今思えば、退職代行サービスなどいくらでもあるのに、私は意味不明な2人に対して思考停止状態に陥っていました。「とにかく遠くへ逃げなければ」という思いしかありませんでした。
あまりの異常者ぶりから「この2人はストーカー化する」という確信がありました。

そのうち、私を仲間外れにし始めた2人。
私に情報を流さない、仕事を教えないなどの行為が続きました。
あまりの子供っぽさに衝撃を受けましたが、逃亡の日は間近。
「もう少しの辛抱だ」と自分に言い聞かせ、怒鳴られても人格否定されても、スルーしながら機会を待ちました。

私は1ヶ月のあいだ、2人に従順なフリを続け、水面下で着々と引っ越しの準備を進めました。
いくら卑怯な手段であろうと、向こうがそう出るのであればこちらもそれ相応で応じようと思いました。
相手は病的な嘘つき人種。こちらが嘘をついても罪にはなりません。

私は「ずっとこの職場に居続けます」という態度で相手をあざむき、実質3日で夜逃げ同然で実家に引っ越ししました。
こんなに周到で露骨な嘘で人を欺いた経験はなかったので、あとあとも罪悪感にさいなまれましたが、身を守るためには仕方がありませんでした。ほかに手段はありませんでした。そのくらい切羽詰まっていました。

二度と、一生会いたくない、関わりたくない。ここまで思わせる相手は初めてです。
むこうは私を順調に支配している筈だったところを逃げられ、歯噛みしたことでしょう。
私を身勝手に支配し、優越に浸っていた者への反抗が実った瞬間、ほんとうに涙が出ました。

そこから1年間、私は引きこもりました。
今思い返すとあのブラックな職場で軟禁されたようなもので、頻繁にPTSDが起きて日常生活に支障をきたしました。

次のターゲットは、おそらくバイトのおっとりしたCさんです。
彼女もまた何らかのハラスメントを受けるでしょう(その兆候はすでにありました)。
そして逃げるようにして職場を後にするのが目に見えています。

ところが、あの2人はブラック企業の意識は皆無。
「不幸なことにウチのバイトは皆根性がなく、こちらが熱心に指導しているのになぜかすぐに辞めていく」と不思議そうでした。
まさか自分たちのせいで逃げられているとは夢にも思わない様子でした。
その思考回路の異常さこそが、異常者の証なのですが。

近年、ニュースでは職場に監禁される職員の異常な事件が流れています。
誰もが「辞めたらいいじゃない!なぜ辞めないの?辞めないほうが悪い」と口々に言います。
私もそう思っていました。この職場を体験するまでは。

しかしブラック企業に関わらず、DVやストックホルム症候群も、これと同じ心理が働くといわれています。
「逃げたら今よりもっと怖い」。
そう思い、悪辣な環境に自らとどまり続けるのです。

私はこのブラックな職場を経て、「世の中には異常な支配欲を持った人間がいて、いくら正論で話しても通じない」ということを知りました。

今現在、ブラック企業にお勤めの方、これから逃げようとしている方、恨みを抱いている方。
私のまわりにも、明かさないだけでそういう体験をしてきている人が大勢います。
匿名で被害者を募れば、かなりの数にのぼると思っています。

モラルは大事ですが、アンモラルな人間相手にモラルを守らないで下さい。心が死んでしまいます。
モラルの通じない相手からは、どんな手段を用いてでも<自分第一主義>になって逃げて下さい。

人生は自分のためにあります。
人を人とも思わない人種に、あなたの道徳心や時間、思いやりを捧げないようにしましょう。