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看護師ブラック

介護老人保健施設・ブラック職場の実態

私は茨城県在住、37歳の看護師、ペンネームきょんきょんです。小学生の子供が2人います。私は看護師免許を取得後、総合病院で約13年間勤務していました。病棟勤務や外来勤務を経験していく中で「自分は老年看護をやっていきたい」と思うようになりました。総合病院を退職後、次の職場は老人福祉施設の中から就職先を選択することにしました。数ある老人福祉施設の中から介護老人保健施設を選択し、就職が決定しました。いざ働き始めてみると、ブラックな実態が見えてきました。私が体験したブラック職場について紹介します。

常時人手不足・スタッフが定着しない

就職の面接時は誰でも即採用

総合病院を退職後、次の職場はパート勤務、勤務は週に4回、子供の学校行事に休暇が取得でき、学童保育のお迎えに対応可能な勤務時間で働けるところを探しました。ハローワークで、週に2回・1日3時間以上から勤務可能な介護老人保健施設がありました。この施設はグループ企業で、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・グループホーム・ケアハウス・保育園を経営しています。私の希望する施設は新たに介護老人保健施設を造設してから約1年が経過していました。就職活動をしている時期にグループ企業の就職説明会があったので参加しました。希望する介護老人保健施設の責任者である事務長と面談をすることが出来ました。週に2回・1日3時間以上の勤務なら勤務時間・日数が選択でき、学校行事での休暇取得可、自宅からの距離は6kmと自分の条件に合うので、後日、就職の面接をすることにしました。面接では前職場の退職理由や勤務日数や時間、家族状況、特記事項などを質問されました。勤務は週に4回、午前8時30分~午後5時まで、学童保育のお迎えは午後6時まで、主人は夜勤がある仕事なので私は夜勤が出来ないことを伝えました。実はこの施設の前に他の施設の面接を受けましたが、不採用でした。なので、不採用を覚悟して面接を受けました。しかし、なんと面接時に即採用され、勤務が開始出来る日を聞かれました。即採用されると思わなかったので、とても驚きました。後にこの施設は人手不足で、常にハローワークや様々な看護師のインターネットの求人に掲載されていることと、就職の面接を受けた人は、選ぶことなく採用していることを知りました。

新規入職者への指導不足

勤務初日はオリエンテーションや施設内設備の説明を受け、入居者の情報収集をしました。看護業務のマニュアルはほとんどありませんでした。看護師の新規入職者に対し、指導をしてくれる人はいません。分からないことはそのつど聞きながら行い、時には介護士に聞くこともありました。看護師の中には自分が入職時に指導されなかったので、新規に入職した私が分からないことを聞いても教えてくれない人もいました。看護師の経験はありますが、業務などのやり方は職場によって異なります。老年看護がやりたい気持ちが強かったので、必死に耐えることとしました。入職して1ヶ月が経過した頃に発熱のため、欠勤しました。体調が良くなり翌日に出勤すると、介護士に「このまま出勤して来ないかと思いました」と言われました。この施設は職場全体として離職率が高い職場でした。特に介護士の離職率が高く、勤務を開始して3ヶ月以上勤務する人はごく一部のみです。介護士の管理職も退職しています。退職者がいないのは事務職とクリーンスタッフのみで、栄養部門・リハビリ部門・ケアマネージャー・看護師は退職者がいました。介護士は介護福祉士の資格の有無に関わらず採用していて、介護士の仕事が未経験者も採用していました。介護士の新規入職者に対しては、介護士の勤務者の中から担当の指導者がいました。入居者に対する業務に追われ、指導が行き届かないのが現状でした。看護師から介護士の新規入職者に対して看護師の立場から必要な指導をしていますが、指導をしても退職者が多く、やりがいを感じませんでした。段々と介護士の新規入職者に対し「指導してもまた、辞めていくのかしら?」と思うようになりました。業務を習得するとすぐに夜勤希望者は夜勤のトレーニングが開始され、夜勤業務に対する不安から退職する人もいました。正社員の看護師の勤務形態は日勤と夜勤のみの2交代制でした。正社員の介護士の勤務形態は日勤・夜勤・早番・遅番でした。介護士は夜勤回数を増やすと早番者・遅番者がいないため、夜勤回数の上限を1ヶ月に6回までとしていました。介護士の夜勤者が不足すると、看護師の管理者である看護主任と看護副主任が介護職の夜勤を代わりに行っていました。そのため、看護主任と看護副主任の勤務のほとんどが夜勤で日勤の勤務はありませんでした。介護士の早番者・遅番者・夜勤者を確保すると、今度は日勤帯が人手不足でした。入居者に対する業務は、看護師と介護士だけでなく、副事務長・リハビリ部門・ケアマネージャー・デイケアの介護士・事務職の応援要請を行っていました。グループ企業の他施設のスタッフも応援要請することもありました。看護師は日勤帯のリーダーという役割があり、入居者に対する業務の責任者になります。毎勤務、担当者が割り当てられます。リーダーは日勤帯のすべての業務が終了しないと、勤務を終了することが出来ませんでした。パートの私もリーダー業務の担当の日があり、定時退社の午後5時に業務は終わらず、午後8時まで退社できないこともありました。看護主任と看護副主任は、日勤帯の勤務は不在のため、他の看護師でリーダーを担当していました。看護師の有資格では無い副事務長の指示のもと看護業務を行うこともありました。リーダー業務は責任が重いのに手当はつかない、定時退社は出来ない、主人から職場に電話がある、子供も寂しい想いをするなど苦痛でした。

給料関係やその他不満

残業を行っても、残業手当はつきませんでした。パートの看護師は経験年数に応じて時給が異なりました。同じような経験年数でも時給が違い、入職時に言われた時給と支給された時給が異なる看護師もいました。時給の規定はありませんでした。毎年、6月と12月にボーナスが支給されました。グループ企業の業績に応じてボーナスは変動していて、ボーナスが減少すると、退職者が増えました。施設はベッドが100床あり、100名入居可能です。私が入職したときの入居者は40名程度でした。グループ企業の業績悪化に伴い、入居者を2ヶ月間で40名増やしました。常時人手不足の現場なのに入居者を一度に増やしたので、入居者のケアの質が低下しました。入居者の入浴は週2回・ベッドのシーツ交換は週1回の契約ですが、出来ていない現状です。施設には施設医が常駐していますが、設備や医薬品に限りがあるので、入居者の体調不良時は病院への受診となります。受診対応は看護師が付き添いますが、人手不足のため、受診に連れて行けないこともありました。看護師や介護士などのスタッフの目が行き届きかず、転倒事故が多発することもありました。入居者を増やしたことで、夜勤者の負担がかかり、体調不良時も夜勤の勤務をしていたスタッフもいました。スタッフの休憩時間が確保出来ないこともありました。施設はショートステイの利用も受け入れていました。施設のデイケアを利用している方が主にショートステイを利用していました。ショートステイを利用している家族から「常にスタッフは動き回っていて、十分に入居者を見ることが出来ていない。ショートステイは利用するが、入居はさせたくない」と言われました。限界を感じた私は退職交渉するも、人手不足から受理してもらえませんでした。業務改善の実施やグループ企業の他施設への移動を勧められましたが拒否しました。退職交渉は約3ヶ月かかり、退職できました。他のスタッフは退職するまで半年かかった人もいました。

最後に

ブラック職場を体験し、ハローワークや看護師のインターネットの求人に常に掲載されている職場は注意したほうが良いと思いました。求人情報を見て気になったところは実際に見学して職場の様子を見ることも必要だと感じました。ブラックな職場に就職しないよう、就職活動から気をつけるべきだと私は思いました。