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テーマ『コンビニ直営店長のブラックで普通な1日』

作成者:coffeemame

ここでは、本部直営店のコンビニ店長のブラックな1日を紹介しようと思います。コンビニ店長は基本的に頭脳より体力と忍耐力勝負の仕事。「ただひたすらに働け!」という世界が広がっている素晴らしい世界です。
ちなみにフランチャイズ加盟店の店長も似たような働き方をしている方が多いので、直営店だからと限定せず、“コンビニ店長の働き方”としてご覧ください。

■5時に出勤
朝5時から働いてくれる人材は中々確保出来ないので、前日22時から勤務の夜勤バイトと一緒に朝のピーク対応をするために出勤。
冬だとまだまだ真っ暗な中での出勤ですが、「今日も1日お客様のために頑張ろう」と朝から自己暗示をしつつモチベーションを無理やり上げます。

◇当日のシフト確認
出勤したら、先ずは当日のシフト確認。前日に確認していますが、改めて確認して1日のスケジュールを組み立てます。人員不足で店長が長時間シフトになっていると、気分が少しブルーになる一時です。

◇発注状況の確認
翌日納品分の発注確認をします。疲れていると発注を忘れていたり、数字を一桁間違えていたりするので、これは必ずやったほうが良い作業です。
Twitterで『発注し過ぎました!助けてください!』というツイートがありますが、気持ちはよく分かります。

◇早朝は戦争だ
早朝は通勤客が押し寄せてきますので、お客様を迎える準備をして、接客をしつつ、納品作業もやらないといけないので、まさに戦争のような忙しさです。

・駐車場を掃除しましょう
先ずは屋外の清掃です。お客様をお迎えするのですから、店頭が汚れていてはお客様に失礼です。

店長「おや、酔っ払いの吐しゃ物とカップ麺の残骸がありますね。綺麗にしないと…。」

・納品作業をしましょう
本部の陰謀でしょうか。気の利かない本部は、朝の忙しい時間帯におにぎりやパンを納品してきます。少しは店舗の事情も考慮してほしいものですが、直営店がそんなことを言おうものなら、ちょっと地区本部事務所にお呼ばれされてしまいますので、何も言わずに片付けることにします。

・殺気だったお客様には注意しましょう
朝のお客様は大変お急ぎです。少しでも手間取ろうものなら、怒られてしまいます。迅速かつ丁寧に接客をしま…

客A『おい!肉まんの用意が遅いんだよ!さっさとしろ!』

店長「お客様は大変お急ぎのようです。温かい肉まんを食べて、心も体も温まって欲しいものですね。」

■8時から事務作業
怒涛の朝ピークが終わって、昼勤のパートさんが出勤します。特に8時~13時勤務はパートの奥様方に人気の勤務時間帯なので、この時間帯は人員が充足しています。

◇ご婦人パートさんからの意見を聞く
8時になると、ご婦人のお局様のご意見を頂戴するところから始まることが多いです。色々と不満が溜まってらっしゃるようですが、それはお互い様というもの。店長たるもの、一方の意見だけでは動きませぬ。

店長「そうですか、そうですか。それは大変だ!私のほうから(場合によっては)注意しときますね!」

◇発注内容の確認
翌日納品分の発注内容を再度確認します。予想以上に売れて品薄になっている品がないか、ここでしっかりと再確認することで、チャンスロスの防止を図ります。

◇売上金の確認&本部への送金
売上金は原則として毎日本部へ送金します。紙幣や小銭は手で数えるので、中々に手間のかかる作業です。あまりに疲れていると何度数えても合わないこともあります…。

◇スーパーバイザーからの電話(本部指示)
さて、このスーパーバイザーからの電話で1日の作業量が変わってきます。今日は何でしょうか?

SV「ごめん、明日、飲料の○○〇が10ケース入ってくるから、売り場作っといて。8フェイスは確保で。」
店長「また余ったんですか?」
SV「そう、売れなくて余ってるんだって。お願いします。」

本部が予想を外して売れなくて倉庫に余った商品(又は実績作りのための強制納品)が、直営店に強制納品されることは、よくあることです。さぁ、午後は売り場づくりをしなければ。

◇シフト作り
シフトも早めに作らなければ、アルバイトやパートの方々の予定を当店で確保出来ません。これは店長の次回シフトからの休みの確保と労働時間の削減を行う大変重要な業務です。

店長「……シフトが全く埋まりませんね。来月“も”労働時間が300時間を超えそうです。……おや、こんなところに今月の私の給与明細が……。記載された残業時間は30時間。…ふむ、規定内で残業が収まっているようで何よりです。」

■12時から昼ピーク対応
お昼はお弁当の温めのお客様や揚げ物を購入されるお客様が多いので、朝より一人あたりのお客様にかかる所要時間も長くなり大変です。お客様もお昼休みの時間には限りがあるので、手早くレジを終わらせねばなりません。

◇昼ピーク中の光景
各レジに5人ぐらい並んでいる昼ピーク中。

客A『すみません、おでんを取ってくれる?』
店長「申し訳ございません。おでんはセルフサービスになっておりますので、ご自由にお選び下さい。」
客A『何よ!取れって言ってるんだから取れば良いのよ!不愉快だわ!本部へクレームを言うから!』
客B『おい!店員、早くレジやれよ!』
店長「申し訳ございません、少々お待ちくださいませ…。」

店長「お客様は神様でございます。誠心誠意、お客様のご要望にお応えするのが店長たるものの義務でございます。私は千手観音になりたい。」

◇割り込むお客様を注意
ピークタイム中には、横から割り込んでくるお客様がいらっしゃいます。当然やんわりと注意しますが、舌打ちとともに弁当を投げつけられたこともあります。小売業でのお客様と店員との格差が異常に開きすぎているニッポン。あぁ、もちろん、お客様は神様ですよ。

■お昼休憩
昼ピークが終わると束の間の休憩時間です。5時から休みなしで働いているので、ここでコンビニ弁当を5分で間食。コンビニ事業者は早食いになる人が多いようです。その結果、逆流性食道炎になっている人も多いようですが…。

■午後のシフトへ
昼食+トイレを10分で終わらせ、午後のシフトに入ります。午後からは、先程スーパーバイザーから連絡のあった強制納品の飲料の売場作りとその他売場の手直しです。次の納品が来るまでに品出しをしっかりして、鮮度期限切れ商品のロスチェックを行います。
更に時間を作って翌日締めの発注も行ったりと、納品が来るまでバタバタと業務を熟していきます。

★この時点での店長の予定勤務時間:5時~18時=12時間50分労働(休憩10分)

■学生アルバイトドタキャン
学生アルバイトが多数派を占める夕勤帯ですが、急な補修や学年集会、体育祭の練習に体調不良等々、だいたい16時を超えたあたりから欠勤又は遅刻の電話が店舗にかかってきます。

◇今の時代は欠勤したアルバイトの代わりを見付けるのも店長の仕事です
一昔前は自分で他のアルバイトに代わりを見付けて貰っていたのですが、今の時代は代打のアルバイトを見付けるのも店長の仕事です。
まぁ、当然、勤務開始1時間前だとそう簡単には見付からないので、店長がそのまま勤務することも多々あるのですが…。

★この時点での店長の勤務時間:5時~22時=16時間50分労働(休憩10分)

■体調不良の夜勤
一番最悪なパターンです。夜勤は結構タフなアルバイトが多いのですが、年に数回は急な欠勤があります。人間なので仕方がないのですが、店長も人間なのですよね…。
ちなみに普通に夜勤が不足していて、そのまま夜勤に突入することもあるのですが、その場合のほうが、事前に心の準備をしているので、意外と何とか奮起できるものです。

★この時点での店長の予定勤務時間:5時~翌5時=22時間50分労働(休憩1時間10分)

■そして翌朝5時へ(エンドレス)
さぁ、爽やかな朝を迎えました。今日も1日頑張りましょう!

★この時点での店長の予定勤務時間:前日5時~本日18時=35時間40分(休憩1時間20分)

■まとめ
コンビニは24時間営業を基本としているが故に、労働時間には終わりがありません。昨今の人材不足で、中々人か集まりにくいので、労働環境は過酷になりがちです。
立地次第では人材が確保出来ている店舗もあるので、一概にはブラックな労働環境ともいえませんが、基本的に誰かの犠牲の上に成り立っているのが、24時間営業のコンビニエンスストア事業です。
今後、無人レジ化、非24時間営業化が加速していくと思いますが、将来的にコンビニエンスストア事業の適正な労働環境の構築が進み、人間らしい生活を送れる業界になることを願うばかりです。

以 上