愛知県在住、25歳、女性、てんぺろん
フギムラ化学(以下フギムラとします)で働いていた3年間、ブラックとしか思えないことしかなかった毎日でした。その中でも特に黒かったエピソード、今では後悔していることを主に書いていきたいと思います。
暴露その1 残業で最後の一人になったら戸締りをするという新たな業務
平均して22時までサービス残業していましたが、最長では終電で帰ることもありました。
そんな中私が最後の一人になる場面がありました。その際、帰ろうとしていた課長から言われたのは
「会社の扉と窓全部閉めてね。あ、これカギだから。あと、これ渡しちゃうから明日は朝一で来てね。」
その時は疲れと早く帰りたい気持ちから「はい、わかりました」と返事をしてカギを預かりました。そして仕事を終えてさあ帰ろうと思ってからが地獄でした。
まず、窓という窓が開いていたり閉じていたりバラバラだったので会社中の窓を閉めました。もうそれだけで1時間半かかりました。最後に通用口の扉を預かったカギで閉め、帰ろうとした時には、終電を逃していました。
その日は諦めてタクシーに乗って帰り、3時間寝た後始発で出社してカギを開け課長に渡しました。渡したとき課長には「またよろしくね」と言われました。
こんなしんどさはもうこりごりだと思っていましたが、辞めるまでの3年間で6回ぐらいこれを経験しました。
今思うと、社員が戸締りを自らするなんてあまりない話ですし、あるとしても平社員の私がなぜ任されたのか考えるとセキュリティがガバガバだったのかなと思いました。
まず警備会社にお願いしろよとツッコみたい思い出でした。
暴露その2 出社したらサービス掃除
フギムラでは出社したらまずは自分の担当する部分の掃除が義務付けられていました。当然勤務時間外なのでお給料なんてものは出ません。担当が回ってくればトイレ掃除(便器を素手でぼろ雑巾で拭くなど)もありました。
ちゃんとできていない(基準はあくまでも上司の独断と偏見です)時は会議室に呼ばれ1時間ぐらい怒られます。その時間のおかげでまたサービス残業が増えるという悪循環。最悪でした。
世の中には、自分の使っている場所ぐらいは綺麗にして普段使っている道具に感謝しようと素敵な理念のもと実施されている会社もたくさんあります。
ですがフギムラはそれとは違いました。
単純に清掃業者を雇うお金が惜しかっただけなのです。
それがわかったのは、素人の社員では届かない天井やエアコン、窓、ブラインドなどが汚れまくっていたからです。
一度先輩に「窓の外側きれいにしてもらいたいですね」と言ってみたところ、
「あー、私が入った頃からずっとあんな感じだし無理なんじゃない?」と返されたことがあります。
その先輩はフギムラで10年働いている貴重な存在だったのですが、その先輩ですら窓がきれいになったことがないということは、相当な事なのだと認識しました。
今でもフギムラの会社の前を通ることはたまにありますが、どんどん汚くなっていっている一方です。あの先輩はまだあの劣悪な環境で働いているのかと思うといたたまれません。
暴露その3 謎の3時間上司の武勇伝を聞く会
タイトルにもある武勇伝を聞かされる3時間は「業務改善のための会議」という名目のもと、どんなに仕事に追われていても突然開催されました。
最初は「こうしたらいいのではないか」と在り来たりかつ、やる気のない会議が始まるのですが、それがだんだん課長や係長の「俺は昔これより良くない状態でこんなに頑張っていたんだぞ、少しは見習え」といつしかどうでもいい、そしてそうでもない武勇伝を聞かされる時間に変わります。
なにが嫌かと言われれば、武勇伝の内容は大体毎回同じなのに2週に1度は開催されるというしつこさ、でした。
退職する間際はフギムラその1でも書いた通り、会議メールが来なくなっていていたので、このよくわからない武勇伝の会はわざと知らないふりで出席しませんでした。だって時間の無駄でしかないですもん、本当に。
暴露その4 来客のお茶出しは当然女性という風習
フギムラでは同じような業務に男女ほぼ同じ比率で就いていました。もちろん私の居た部署もそうです。なので、序列やその時いるタイミングなどで様々ですが、男性社員が受付をすることもありました。
ですが、「来客へのお茶出し、下げるのは当然女子社員がするもの」という暗黙の了解があり、トイレから戻ってくると「今来客があったから早くお茶出しに行けよ‼」と怒号が飛ぶことは日常茶飯事でした。その時は当たり前と思っていたので「承知しました。」と急いでお茶の用意をしに行ったものです。
お茶出し自体は女性がすることが多いのは世間一般的に考えてもまだ分かります。ですが、来客対応してお部屋まで笑顔で案内した後に怒鳴って女子社員に命令するのは紛れもなくブラックだったんだなと今は思います。
よく考えると、同じ部署で来客対応もしていた同期の男性社員は一度もお茶出しをしたところを見たことがありません。彼は何とも思っていなかったかもしれませんが、ここまで男女差があるのもいかがなものかと考えさせられました。はっきり言えば「セクハラ」で訴えられるのではないかと…
暴露その5 ミスを擦り付けられ、給料から罰金が天引きされる
これはまだ教育係が就いていたころの話なのですが、報告書など他会社に送付する書類を何百枚単位でミスをしたことが送ってから発覚したことがありました。
その作業をしていたのは、教育係としてついていたおばさんでした。私は隣のデスクで作業をしていたので教育係がその仕事をしていたことは知っていました。
ですが、部長のもとにその教育係となぜか私も呼び出されました。部長から発せられた言葉は「○○(私)さんがミスしたって聞いたけど。始末書書いてきて。あと、△△(教育係)さん、こういうことが無いようにしっかり頼むよ。以上、席に戻って」
私は呆然としました。(これって教育係のした作業…なのに私?!)と思い、部長に違いますと言おうとしましたが、教育係に無理やり席に連れ戻されました。
そのあと、彼女から「これは○○(私)さんのこと教えてたからしょうがないのよ。ほとんど貴方のせいなんだから受け入れなさい。」と耳打ちで言われました。
今このエピソードを書いているだけでも腹が立ってくる、本当に意味の分からないことだらけでした。
そもそも作業すらしていない仕事の始末書を書き、その月の給与明細には〈その他控除〉で2万円ほど引かれていました。
もう今からでもその給与明細をもって労基に駆け込みたい気持ちになります。(駆け込みましたが)それほど憤りを感じました。
暴露その6 「2年目からは勝てないよ」と意味深なことを言われる
これは社内で行われたスポーツ大会での出来事です。ちょうど学生時代部活としてやっていたジャンルの大会で、当時入社1年目だった私は空気なんてものは全く読まずに(正確に言うと感じ取れませんでした)順調に勝ち上がりました。
準決勝になった時、対戦相手になった先輩から「来年からはこんな風に勝てないからね。今のうちに勝っておきなよ。」と言われました。
フーンぐらいに思って試合をしていき優勝しました。
もらったものは普通のA4紙に印刷された賞状1枚でしたが、その時取られた写真が広報に載りました。ちゃんと私の名前も添えて。
その次の日から先輩に言われた言葉の意味が分かりました。
社内の個人メールが私宛にひっきりなしに届きました。誹謗中傷のオンパレードです。
「○○が優勝とかなにしてんの?気持ち悪すぎるんだけど。」
「広報に名前載ったとか生意気すぎる」
「たかがスポーツ大会に何自慢したいんだよ」
「少しは身の程わきまえろよ」など
10人ぐらいから送られてきました。そのうえ社内でも1か月ぐらい陰でこそこそ、私が通ればクスクス笑うなど陰湿極まりなかったです。
こんな思いはもうしなくないと次の年からは1回戦で負けるようにしました。
先輩の言葉がこんな形でわかるなんて残念でならなかったです。
暴露その7 労災認定してもらえず示談金5万で何とかしようとされる
これは退職届を出す少し前のことです。簡単に言うと心労がたたり、うつ病になりました。
精神科の医師からも診断書をもらい、いざ会社に「これは労災ですよね」と書き溜めていた日記とともに申し出ました。
そしたら当然のごとく却下。こういった会社はどんなに社員が潰れようとも会社のせいにされたくないのです。それでも言い続けたら「労基に行かない代わりに示談にしよう」と会社の顧問弁護士が出てきました。
さすがに弁護士なら話は早いかなと期待して示談の内容を聞くと「5万円で手打ちにしてくれないか」と言われました。
まてまて、まずこっちは心の病気に会社のせいでかかったのだし、病院に通う治療費だってかかる、診断書だって先生にタダで書いてもらったものではないし、なによりうつ病は完治が難しい病気なんだから何年かかるか分からないのにそれを5万でなかったことにしようと?
冗談じゃないと思い、「労基に相談します」と弁護士に言い捨てその席は終わりました。
暴露その8 労基に相談すると言ったら解雇通知書が届いた
上の通り、弁護士に言い捨て病院に通いながら必死に次の転職先を探していたところ(もうやめるのは決めていました)突然自宅宛てに解雇通知書が届きました。しかも内容はしっちゃかめっちゃかで自己都合退職するようにと書いてありました。
いよいよ我慢の限界だと思い、労基に相談して担当者さんの前で辞表を書き、何としてでもフギムラを許さないと宣言しました。
労基の方はすぐに動いてくださり、フギムラから自宅に社長が謝りたいと来て、会社都合、労災認定、退職金はしっかり出すと誓約書を置いて行きました。最後まで社長はイライラした顔でしたが。
フギムラを去って思うこと
最後の最後まで真っ黒な会社に3年もいた自分をほめてやりたい気持ち半分、なんでそこまで耐えていたのかバカだったなと後悔が半分です。
今なお辛い中で働いている人もいるでしょう。そんな方には一刻も早く辞めていただきたいです。自分一人で無理なら労働基準監督署(労基)はいつでも相談に乗ってくれます。
近くの労基を調べてみてください。電話する時間がないという方にも、メールでも相談窓口はほぼあります。
重要なのはどんなことをされた、していたのか日記や不当な給与明細、社内メールなどを記録として自分のもとに持っておくことです。それが最大かつ重要なあなたの武器になります。
世の中にはあなたのスキルを評価してくれる企業は無限にあります。私もそうだったから自信を持って言えます。諦めないことが実は大切です。
その後フギムラには労基が調査では入り一時的に改善されたようですが、また逆戻りだと元同期から聞きました。ああいった会社は変わることなどほぼ無いです。だからこそ早く手を打つことが大切だと学びました。私から言えるのはこれぐらいです。
以下余白