こんにちは、関東在住のユウスケ(30代独身)です。
約10年介護業界で働き、多くのブラック介護と遭遇しました。
今回は私が体験したブラック介護の紹介と、その対策方法について紹介します。
1.ブラック介護の特徴と見極め方
劣悪な環境でも意外と適応してしまう物です、そのせいでブラック環境に気付かず消耗している場合があります。
体を壊してから気付き、転職する気力が無くなり、生活のためにブラックでも我慢する・・・介護業界でよくある悪循環です。
ブラック対策で大事なのは、早急にブラックなのかを見極める事です。
1.ブラック企業とは
ブラック企業とは、簡単に言うと法律を守っていない企業です。
・残業代が出ない
・有給が取れない
・休憩が取れない
・パワハラセクハラ
介護業界では珍しい事ではありませんが、これに当てはまったら漏れなくブラック企業です。
2.ブラック介護の特徴
ブラック介護でよくある特徴は、「利用者さんに笑顔がない」ことです。
ブラック介護で働いていると、スタッフに余裕がなくなり、利用者さんにきつく当たってしまうことがあります。
それが原因で、利用者さんも楽しく生活を送れなくなり、笑顔が減っていきます。
笑顔がなくなるのは初期段階で、更に進むと介護拒否が発生します。
介護拒否が発生すると、手間が増え更にスタッフに余裕がなくなり、利用者さんにきつく当たってしまう悪循環に入ります。
ここまで来ると自力で環境を変えるのは難しく、最悪の場合は虐待が横行するようになります。
3.ブラック介護の見極め方
ブラック介護の見極め方で一番簡単なのは、前項でも紹介しましたが、利用者さんが楽しそうに生活しているかどうかです。
スタッフは仕事上ある程度のことは隠そうとします、スタッフに「ここはブラックですか?」と聞いても正直に話す人は少ないです。
利用者さんに「ここでの生活は楽しいですか?」と聞いてみましょう。
社長や管理職が妙になれなれしい場合も注意が必要です。
私が体験したブラック介護は、ほとんどこれに当てはまりました。
パワハラをしてくるようならすぐにわかります、ですがなれなれしい場合は一見親しく接してくれるようにも感じます。
利用者さんに接する時のように対応された場合は注意が必要です。
同じ人間相手ですが、経験上この線引きが出来ていない管理職は全員「無能」でした。
シフト管理からケア内容までおおざっぱで、仕事が出来ない管理職は妙になれなれしい場合が多いです。
既に働いている職場、これから働こうとしている職場はどうか、一度確認してみましょう。
2.ブラック介護の実態
ここでは私の実体験と、業界内で知ったブラック介護の事例を紹介します。
これから介護職をしようと思っている方は参考にしてください。
1.私が実際に体験した事例
私が体験した事例を紹介します。
セクハラ
利用者さんからのセクハラは有名で、介護職ではない方も一度は聞いた事があるのではないでしょうか。
ですがスタッフからのセクハラも多く、止める人間の居ないブラック介護では多発しています。
介護職の場合は、日常的に利用者さんの体に触れるので、頭のねじが緩んでいる人が多いのです。
賃金未払い・謎の減給
介護業界に長くいると、残業代が出るだけでホワイトだと感じる程この問題は多いです。
中にはタイムカードすらなく、仕事後にミーティング強制参加で3時間サービス残業なんて事も。
スタッフが休むと、連帯責任として同じ日に出勤のスタッフの給料から2000円引かれる職場がありました。
お互いに監視させ、休みを減らす目的だったのでしょうが、雰囲気は最悪で逆効果でした。
無謀な連勤
ブラック介護ではバックレ・失踪が多く、慢性的に人手不足です。
そのため無理なシフトを組まれる事も多く、9~18時中番 18時~翌9時夜勤 11時~20時遅番、これをぶっ続けで行う軟禁が月に1度はある職場もありました。
2.業界内で聞いたブラック事例
業界内で聞いて、印象に残っている事例を紹介します。
素手で介護
経費削減のためグローブを購入せず、素手で介護を強制させる職場があったそうです。
スタッフの反発に合い自費購入は許可されたようですが、信じられないですよね・・・。
虐待事件
ある施設で、利用者の男性とスタッフが頻繁にもめ、利用者から暴行の訴えもあったため家族が施設を盗聴し虐待が発覚。
裁判にまで発展し、施設が賠償金を払った。
これは業界内では有名な話で、ミーティングの度に事例とされ紹介されるほどです。
虐待をすると家族に不信感をもたれ、いつかは発覚するから辞めようね。
この程度の話として紹介される物ですが、実はこれもブラック介護が起こした事例です。
事件があった施設では入居者数が約80人、それに対し夜勤スタッフは2人でした。
分担しても1人で40人を介護するわけです。
そんな状態で、何度もコールする利用者さんと口論になり、虐待にまで発展した。
このスタッフは加害者ですが、同時にブラック介護の被害者です。
ブラック介護で働いていると自分に余裕がなくなり、いつ加害者になってもおかしくない、だから今すぐ辞めようね。
こう紹介すべき事例です。
3.脱ブラック;対策と転職方法
ブラック介護からは今すぐ逃げるべき、これが私の考えです。
逃げろと言うだけなら簡単ですが、実際に行動を起こすのは難しいです。
そこで実際どうすべきかを紹介します。
1.職場環境の改善方法
賃金の未払いなどはあるが、スタッフ同士の関係は良好で、仕事がしやすいから辞めたくはない。
そんな場合はまず労基に頼りましょう。
私は労基に相談した事が2回あります。
どちらも想像していたよりもあっけなく終わり、職場に労基の人が乗り込んでくるような事もありませんでした。
労基に相談した場合の流れは
相談・調査→是正勧告→逮捕
この3段階です。
自分が行うのは相談だけで、それ以降は労基が行ってくれます。
相談も簡単で、まずは電話で相談し、悪質だと判断されれば労基署へ行き聞き取り、これだけです。
労基に相談した場合は、守秘義務があるので会社にバレる心配はありません。
私の場合はこれである程度改善されました、ですがあくまである程度です。
改善されても納得がいかない場合はさっさと逃げましょう。
2.未払い賃金の請求方法
未払い賃金がある場合は、労基ではなく弁護士に相談しましょう。
私は2回労基に相談しましたが、どちらも未払い賃金の回収はできませんでした。
会社全体の改善は労基が行ってくれます、ですが個人の請求となると助言程度しかしてくれません。
弁護士に相談する場合の注意点は、労基とは違い匿名ではできないことです。
匿名で請求を行うことはできないので、請求を行った時点で会社に誰が相談したかはバレます。
サービス残業はもちろんですが、休憩時間に働いた場合も残業代として請求できます。
・昼食時は休憩扱いにされているが、実際には食事介護を行い自由時間がない
・夜勤で激務なため仮眠が取れない
介護業界ではよくありますが、これらは残業扱いなのでしっかりと請求しましょう。
3.転職方法
どこも人手不足なので、介護職の転職は簡単です。
ですが転職先もブラック介護では意味がありません。
そこでおすすめなのが「入居者用の見学会に参加する」ことです。
見学会に参加し、利用者さんが楽しそうに過ごしているか、スタッフが慌ただしく動いてないか確認しましょう。
利用者用の見学会に参加したからといって、そこへ就職出来ないことはありません。
もし何か聞かれたら「見学会の雰囲気が良かったのでここで働きたくなりました」と返しましょう。
見学会は大半の施設が行っています。
私が知っている中では、1件だけ忙しさを理由に未契約者の見学を断っていますが、当然ブラックです。
もし見学会が行われていないなら、その時点で候補から外しましょう。
4.まとめ
ブラック介護は多く、半数以上がブラックと言っても過言ではありません。
ブラック介護で消耗し、人生を無駄にする前にさっさと逃げましょう。
1人でも多くの方がこの記事を参考に、脱ブラックできることを願っています。