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ブラック企業 体験談

【会社辞めたいエピソード24】病気になっても休めない?!ブラック地銀に洗脳され苦しめられた私の話をこっそり暴露せずにはいられない

こんにちは!四国在住の32歳女「みんみん」です。私は以前地方銀行に10年ほど勤めていたのですが、案の定のブラック企業っぷりでした。
今回はそんなブラック企業の荒波に揉まれまくって、会社を辞めたいと思いながら洗脳されてしまった体験談をお話ししたいと思います。

罵声が飛び交う職場

私が新入行員として配属された支店は30人程の中規模な支店。比較的体育会系な人が多く自分も含め先輩や同僚たちなど、誰かしらが常に上司に叱責を受けているようなお店でした。

書類を回すと「こんな出来損ないの書類を出すな。」と投げつけたり、机をバンバン叩いて威嚇したり、「ノルマを獲得するまで帰って来るな」と罵声を浴びせたりと毎日出勤するのが気が重い…いや恐怖に感じるような雰囲気でした。

ノルマもそうですが銀行というところは煩雑な事務処理がとても多いです。「1円でも合わなければ帰れない」という話は有名だと思いますが、本当に些細なミスだとしても大きなバツが付くプレッシャーに常にさらされる毎日。

「あの処理あれで大丈夫かな?」「明日会社に行ったら自分のミスのせいで大変なことになってないかな?」と不安で夜も眠れない事も今まで数えきれないほどありました。

とにかく怒られるのが恐怖

部下がミスをすると上司の評価も当然ながら下がります。それもあり上司たちも常にピリピリした雰囲気。

私自身も朝、会社に出勤すると上司に昨日の書類が間違えていたと厳しく詰められた事も何度もあります。またどうしても事務手続きで分からないことも出てくるのですが、常に上司の顔色を伺いながらだったので機嫌が悪い時には怖くて質問できず、結果的にミスしてしまうという悪循環に陥ってしまうということも多々ありました。

普段怒られ慣れていなかったこともあり、私はとにかく怒られることに人一倍おびえていたんだと思います。
有休やお昼休みが取れない現状や、サービス残業、サービス出勤も怒られないためなら、なんの疑問もなく受け入れていました(しかも上司は監視カメラの死角で仕事するよう指示)。働き方改革を推進している世の中に逆行するような支店だったと思います。

私はだんだん、頭痛や吐き気、動機、息苦しさをよく感じるようになってきました。

とうとう体を壊してしまった

そんな状態が数年続いていたある日、社内メールで産業医から連絡がありました。「健康診断の結果があまり良くないため、一度本部に診察に来てほしい。」と言うものでした。

メールだけでなく書面でも通知が来ていたのですが、診察は平日の日中のため仕事を抜ける必要があります。上司に診察に行きたいなんてとてもじゃないけど言う勇気がありませんでした。

ちょうどその頃私は足首に腫瘍ができ、入院手術をすることになっていたためこれ以上迷惑をかけてしまったらもう銀行に居られないんじゃないかと不安になっていたからです。

今考えるとなぜそんなに銀行にしがみついていたのか自分でも分かりませんが…。

しかしそんな中私に人事異動が発令されてしまいました。

そして不幸は重なるものでさらに私はそのタイミングでとうとう発病してしまったのです。

朝起きると突然激しい嘔吐とめまい。立つことも目を開けることもできない!!

今までに感じたことのない体の症状で救急車を呼んだ方が良いのかと一瞬悩んだほどでした。
さすがにそんな状態では会社に行けませんでしたが、異動の内示が出た直後に会社を休むのは私にとってまた勇気のいることでした。

まだ気持ちの悪いめまいが残る中、次の日は何とか出社しました。文字通り這ってでも出るという感じです。
もちろん心配してくれる同僚が大多数でしたが支店長には自己管理がなってないと叱られました。

休日に病院に行くと「前庭神経炎と両性発作性頭位めまい症だと思います。ウイルス性の病気でもあるけどめまいってストレスも関係してるからゆっくり休んでください。」と勧められました。

周りに止められても休めない

少し体調がマシな日とかなり悪い日とを繰り返しながら休まず仕事に行き、引継を行っていました。

普段「ちょっとやそっとのことで病院に行くなんて恥ずかしい」と言う母親でさえも私の急激な痩せっぷりと顔色、顔つきを見て「仕事しばらく休みなさい。」と勧めてくれましたが「休んだらダメなんや!絶対ダメなんや!」と何かにとり憑かれたように無理して頑張っていました。

そして自分の送別会の日、無理がたたったせいかまた倒れて病院に担ぎ込まれるという出来事がありました。そのため医者からも再度「診断書を出すから2ヶ月くらい休養してください」と強く指示されました。

そこまで言われても私は「2ヶ月も休むなんてありえない!診断書には2週間と書いてください。」と先生に強く頼むあたり、普通の精神状態ではなかったのだと思います。

結局足の手術もあったため2週間ではなく1ヶ月お休みをいただくことになりました。
1ヶ月休んでいる間、最初の頃は休んでしまった罪悪感と体調の不安とで親に当たり散らし、思うように体が動かないので壁に物をぶつけまくるという普段では考えられない、なかなかの荒れっぷりの日々でした。本当に見捨てず支えてくれた親には今でも頭が上がりません。

長く休んでいる間私は「転勤したばかりでこんなことになって新しい店舗の人たち絶対怒ってる」とか「私は社会人失格だ」「もう死にたい」などネガティブなことを考えながら毎日泣きながら過ごしていました。

しかし、自分の想像とは違い異動先の店舗の人たちは怒るどころか励ましや温かいメッセージを手紙やLINEで送ってくださいました。

新店舗には同期がいたこともあり同期が職場の人に働きかけてくれていたようです。

自分が普通じゃなかったことにやっと気が付いた

同期とLINEのやり取りをする中で今までの支店での現状やつらかったことなどを全部ぶちまけました。

すると同期は「まず行員にろくに休憩も取らせず、13時間とかぶっ続けで仕事させておいて、自己管理がどうとか言うのが間違えてるし、そんな恫喝みたいなことが日常的に行われてることが普通じゃない。

仕事が回らんから休むなって言う支店長は自分の無能さに気が付いてないね、支店長は行員が心身ともに健康に働ける職場を作るのが仕事なんだから。みんみんはそんな普通じゃないとこに長年いてかなり心も疲れてしまったんだよ。仕事の代わりはいくらでもいるけど、自分の代わりはいないから今はとにかく休んで!休んでいいんや!そんなことで責める人はうちの支店にはいないから。」と言ってくれました。

一気に心が軽くなり涙が止まりませんでした。それでも新店舗は前の支店よりはるかに行員数が少ないため、休んでいる自分に抵抗感はありましたが、定期的に送ってくれるみんなのメッセージで私は少しずつ「休もう。しっかり体を治そう」という風にやっと意識を向けられるようになっていったのです。

必ずしも会社に身をささげることが正解ではない

その後私は1ヶ月で復帰しました。もちろんめまいの病気はそんなすぐには治るものではないので復帰後もかなり迷惑をかけてしまいましたが、職場の人の気遣いに助けられながら私は本当に少しずつ薄皮を剥ぐように元気になっていきました。

元気になったらみんなに恩返しがしたいと思い、これまで以上に仕事を頑張るようになりました。と言っても以前のように嫌々ではなくかなり前向きな気持ちで取り組めていたと思います。

私はその支店で3年ほど働き、結婚を機に退職しました。その後は派遣ではありましたが、別の会社に就職し色々経験を積ませていただきました。

今思うとあの「仕事を休んではいけない。辞めてはいけない」と思い詰めていた頃はもしかしたら私は鬱傾向にあったのかもしれません。

でも人事異動や転職を通して私が確信したことは仕事から逃げない事が社会人として絶対正しいこととは限らないということです。私はつらいことがあってもこれを我慢できないようならどこに行ってもダメな人間なんだと思い込みずっと無理をし続けていました。その結果体を壊し今でもめまいの後遺症に悩んでいます。

あの時に早く休んでいたら、仕事を辞めていたら私は発症することはなかったと思います。

もし今仕事のことで悩んで苦しんでいる人がいたら私はこう声をかけてあげたいです。

「自分の身を捧げて働いても決して会社は助けてくれません。自分の身を守れるのは自分だけです。ここが続かないようなら転職してもダメかもしれないなんて思う必要はありません。あなたがダメなんじゃなくてその職場がダメなんです。大丈夫です、人生何とかなるもんです。自分の体を壊す前に一度立ち止まってゆっくり休みましょう。」と。

私はその後の周りの人に恵まれたおかげで悔いのない辞め方ができましたが、その分元気な体を失いました。長々と書いてしまいましたがとにかく、私のように後悔する人が一人でもいなくなるようにとそう願ってやみません。