これを励みに記事を更新しております。 是非、記事を読む前に応援クリックをお願いします(*ノωノ)
転職活動ランキング
薬剤師ブラック

ブラック薬局を経験してきた私がアドバイスする、薬剤師の転職について

初めまして。29歳の薬剤師、リリカと申します。
現在は長野県の調剤薬局でパートとして勤務しております。

転職をお考えの薬剤師のみなさんが、新しい職場に期待することはどういう点ですか?
「年収アップ」「働きやすい環境」「良好な人間関係」「薬剤師としての成長」などなど、人によって様々な重視する点があると思います。

しかし、全員に共通の願いといえば「ブラック企業は嫌だ!」ではないでしょうか。
年収がよくても一切休めなかったり、研修制度が整っていても現場では足の引っ張り合いしかしていなかったり、そんな職場は誰でも嫌なはずです。

今回は、ブラック企業をいくつか経験し、今は大変恵まれた環境で勤務している私が、自身の経験を踏まえて転職のアドバイスをしていきたいと思います。

「当たり」の職場に転職するために気を付けたいこと

残念ながら、私たち薬剤師が働く業界には、ブラック企業がたくさん存在します。

ブラック企業は嫌なのは誰でも同じと言いつつ、ブラックな職場を作り出しているのは同じ環境で働く薬剤師や事務スタッフであることは多いです。
会社の制度自体がブラックでしかない場合ももちろんあります。

現場で働く薬剤師や事務スタッフが原因のブラック企業の場合、原因は人手不足であることが多いです。
人手不足のせいで、新人が希望するところに休みをとりにくかったり、残業が増えてスタッフの不満が募ったりして、人間関係が悪化するなどが考えられます。
特に管理薬剤師などのベテランスタッフが幅を利かせているような場合は注意が必要です。

会社の制度自体がブラックの場合は、転職者視点だとどうしようもないことが多いです。
説明会や面接の時点で、自分の会社がブラック企業だと話す担当者はまずいないからです。
そういうときは、転職エージェントの担当者などにしつこく聞くことをおすすめします。

転職エージェントは、転職成功によりマージンをもらっていますが、転職者が転職後すぐに退職してしまった場合は減額になる場合もあるようなので、転職者は新しい職場に定着して欲しいと思っています。

また、転職者の離職理由なども豊富に知っているはずなので「自分は次の職場は長く勤めたい」という旨と、「ブラックな噂がある職場は徹底的に避けて欲しい旨」を伝えたほうがベターです。

ブラックな職場は見分けられる?

では、自分でブラック企業を見抜くポイントについてお話していきます。

企業説明会のときに店舗見学も兼ねて実際の店舗を案内してくれる職場の場合、店舗見学に訪れる旨は、事前にそのお店のスタッフに伝えられています。
その際にはお店は掃除され、見られたくないものは片づけられ、言ってほしくないことは口止めされた状態の店舗しか見学することができません。最悪、スタッフが誰もいない状態の店舗しか見学できないこともあります。

なので、気軽に入れる店舗の場合は、会社で用意された機会とは別に訪問してみるのをおすすめします。
処方せんを持って行ってみるのもいいし、長くお買い物したり、お店のスタッフと話してみたりするのがその店舗の「素」を見るポイントです。

ここで事務スタッフが罪のない患者さんに不愛想な対応を取っていれば、おそらく他スタッフへの対応も不愛想でしょうし、簡単な調剤に時間をかけているようでは人手不足が明らかということになります。奥から怒声が聞こえてくる場合などは転職を考え直したほうが良いでしょう。

病院の調剤室などの場合はこの方法は難しいのですが、薬局やドラッグストアなら比較的簡単に試すことができます。

新卒の薬剤師さんは特に注意して!

中途採用の場合は、前職との比較ができるのでまだやりやすいのですが、新卒薬剤師の場合はそうもいきません。

薬剤師の転職はまだまだ売り手市場なので、どの会社も新卒薬剤師を抱き込もうと必死です。
たとえば内定前後で有名テーマパークでの研修(という名のお遊び)があったり、内定をもらった学生同士で交流するイベントを作って、同期のつながりを強くすることで内定辞退を減らしたりと抱き込む作戦は多岐にわたります。

これらのイベントを楽しめるのは学生ならではですので、会社のお金で存分に楽しんで欲しいとは思うのですが、そのイベントの雰囲気と実際の職場の雰囲気は同じではないということを肝に銘じておいたほうがいいです。

ブラック企業は、中途薬剤師以上に新卒薬剤師にブラックであることを隠しがちですので、合同説明会や企業説明会で見抜くのがもっと難しいです。
大学内でブラックであることを広められると、その年度だけでなく翌年度以降も採用活動が致命的に不利になるからでしょうか。
できれば、その会社に勤める先輩に実際の勤務について聞いておくのがベターです。

私のおすすめする、ブラック薬局を避ける転職方法

実際に私がホワイト薬局に転職した方法について解説します。
まず、普通の転職エージェントではなく派遣薬剤師も取り扱っている会社に登録します。
「正社員希望なのに派遣じゃ仕方ない」と思われるかもしれませんが、ひとまずは派遣薬剤師を扱っているサービスに登録してください。

派遣薬剤師には2種類あって、期間が決まった通常の「派遣」と、期間が終わったらその企業に正社員として就職する「紹介予定派遣」です。
利用するのはこの「紹介予定派遣」です。
この制度は、まず派遣薬剤師として勤務して、その職場が良ければそこに就職するというシステムの転職サービスです。

派遣薬剤師として数か月勤務すれば、そこがブラック企業かどうかというのは判断できるはずです。
ブラック企業だった場合は紹介を断って、次の職場を探しましょう。引き続き同じ派遣会社にお願いすることもできます。
ここは問題なく勤務できるな、と思ったら社員として紹介してもらうのが良いでしょう。

待遇などについても、正社員になるタイミングで再度相談できる場合がほとんどなので、そこでお給料についてなども納得できるまで交渉するのがポイントです。

私は紹介予定派遣でなく普通の派遣薬剤師でしたが、派遣期間が終了すると同時に、その店舗に就職できないかと派遣会社に申し出たところ、派遣会社と薬局側がすぐに就職の方向で調整してくれました。

会社と転職希望者がマッチしていることが最初からわかっていれば、離職をせず長く働いてくれることができるので、転職エージェント側としても紹介予定派遣は推し進めていきたいのだと思います。

まとめ

今回は、転職の際にブラック企業を避けるために気を付けたほうが良いことを中心に紹介しました。

ブラック企業がブラックである原因は様々です。
その店舗だけがブラックの場合もあれば、会社自体がどうしようもないブラックの場合もあります。
1人の転職者という立場で、それを見抜くのはとても難しいことです。プロや先人の手を借りて、出来る限り本質を見抜くようにしましょう。

ブラック企業に遭遇するのはなるべく避けたいものですよね。
薬剤師の職場は、売り手市場とはいえかなりの確率でブラック企業が存在します。
その裏側には人手不足や診療報酬の改定など、薬局業界にとっての問題点が関わっていると考えられます。

しかし、せっかく薬剤師免許を持っているのなら、そんな事情よりも自分の労働環境を優先して、楽しく働きたいですよね。
転職を考えている皆さんが、少しでもいい職場に出会えるようにお祈りしています。