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パニック障害からうつ病を発症。絶望だった私を救ったモノ

1 突然のパニック発作
私がパニック障害を発症したのは10年前の暑い夏の日です。
当時私は保育園に入る前の2歳、1歳、0歳の子供を育てていました。

毎日のように上の子はプールに行きたいといい
真ん中の子はアイスが欲しいといい
下の子はミルクが欲しくて泣いていました。

そうかと思えば喧嘩を始めたり、ジュースをひっくり返したりと
目の回るような日々でした。

当時は必死でしたし、
子育てが辛いなんて思うことは母親失格だと思っていたので
私は子育てのストレスなんてない、私は辛くなんてないと思いながら
生活していました。

そんな時とてもショックな出来事が私を襲います。
頼れるはずの主人が浮気をしていたのです。

それはもう耐えがたい出来事でした。
問いただしたら主人はすぐに認め、
浮気はほんの出来心だと言い張りました。
もちろん離婚なんてするつもりはない、許してほしいというので
私も主人が好きでしたし
子供のことを思えばここで我慢するべきだと思い不信感は残ったままでしたが
結婚生活を続けました。

異変はこの頃から起こり始めます。
子供のお世話をしていると手が震えるようになりました。
子供の泣き声がすると変な汗が出て気が遠くなるような症状に襲われたり
動悸がするようになりました。

何だか変だけど貧血か何かだろう、小さな子供を連れて病院に行くのは億劫だし
このまましばらく様子をみようと思いました。

そんな状態が一ヶ月ほど続いた頃、
子供がお昼寝したので気分転換に雑誌を見ていたら

急に息ができなくなりました。
首を誰かに絞められているような苦しさです。
同時に今までなった事がないほどに心臓がバクバクして、
このまま死んでしまうのではないかと思うような症状に襲われました。

どうしていいのかわからずうずくまりながらも過呼吸になっていると思い近くにあった
紙袋を口に当て何とか数を数えて落ち着かせました。

10分するころには症状は落ち着きました。

今のは一体何だったのだろうと思い
やっとここで危機感が芽生え
最近体調も良くなかったし明日くらいに病院でも行こうかなと
思いました。

翌日子供たちを連れて病院へ行こうと思い車を走らせました。
少し走った頃に急にまた昨日のような症状に襲われました。
車をふちに止めて私は運転席で過呼吸になりながら
自分で自分に落ち着いて…落ち着いて…と言い聞かせました。

何とか過呼吸がおさまった頃を見計らい病院へいきました。

受付に何とかたどりついた私を見て看護師さんがいいました。
「辛いね、奥のベッドで横になろうか」
きっと顔色が真っ青だったのでしょう。
私は張っていた糸が切れたのか
急に涙が出てしまい言われるままに奥の病室へと行きました。

2、パニック障害と診断される
子供たちは看護師さんが別の部屋で見てくれていました。

ベッドに横になるとまた過呼吸に襲われました。
過呼吸は苦しく動悸もひどくなります。

看護師さんが私の口に紙袋をあて点滴をしてくれたので
やっと落ち着きを取り戻しました。

診察室に行き主治医の先生が言いました。

先生 「いつからこの症状があるの?」
私 「一か月前から度々ありました…」
先生 「ひどいストレスを感じるようなことはあった?」

先生がなんでこんな質問をするのかわかりませんでした。

もっと検査しなくていいの?
なんか命にかかわる病気じゃないの?
不整脈?

と思っていたら

先生 「心療内科にいってみようか?」

私 「????????」

先生 「心療内科でお薬出してもらわないとね」

私 「先生、私何の病気なんですか?」

先生「おそらくパニック障害だね」

パニック障害って何?
初めて聞く病名に戸惑いながら、デパスを処方されて帰りました。

3、初めての診療内科
事情を話して実家に子供を預け
先日もらった紹介状を持って診療内科に行きました。
その日も病院に向かう途中軽い発作に襲われました。
心療内科は普通の病院と違い
オフィスのような作りで、点滴があるわけでもなく、医療機器があるわけでもなく
椅子が並べられているだけでした。

名前を呼ばれたので診察室に入りました。
先生は私に質問を何個かしました。
その最中も心臓はドキドキし、息苦しく、変な汗がでます。
先生の話もどこかうわのそらでした。
その一方でこんなに自分の事を考えたり聞かれたりするのは
いつぶりだろうなんて事も考えていました。

一通り質問が終わると先生は言いました。

「パニック障害ですね。ちょっと無理しちゃったかなぁ~」

この時には家で少しパニック障害の事をネットで調べていたので
私もやっぱり。と思いました。

「お薬飲めば症状は落ち着いてくるからね」
と言われ、お薬を処方してもらいました。

その病院の帰り道やっと何かわからない不安から
解放され薬を飲めばよくなるのだと安心しました。

帰り道は久しぶりに
明るい気持ちになりました。

4、予期不安
薬を飲み始めたら確かに発作は軽くなりました。
けど、なぜだかコンビニに入るのも怖い
スーパーの列に並べない。
タクシーに乗れない。
等の症状が出はじめました。

今まで感じた事のない不安感です。

これをする事によってまたあの発作に襲われるのではないかと
考えるようになりました。

その考えは日増しに大きくなっていきます。

2ヶ月に一回の美容院が唯一の息抜きだったのに
シャンプー台に入ると心臓がバクバクし
シャンプーが終わるころには過呼吸を起こしていました。

美容師の方が体調悪そうな私を裏の休憩所に連れて行ってくれました。

その日は何とか髪を切り終えて
家に帰れましたが、美容院はもう怖くて行けないと思うように
なりました。

そんな事を繰り返しているうちに
友達に会うのも怖くなり
どこかに行くのも怖くなり始めました。

お薬は飲んでいましたが
なかなか不安感は消えません。

主人にも相談しましたが
分かっているようで
分かっていないという感じでした。
気の持ちようだよ、大丈夫、よくなるよと言いました。

主人の慰めは逆効果でした。
誰にも分ってもらえないと思うさみしさと
早く治したいという焦りから
気持ちがどんどん不安定になり

私は子供たちと家に
こもるようになりました。

5 いつまでこれが続くのか生きているのが辛い

子供たちと家にいる分には発作も起きず
安心な日々でしたが

子供を連れて外に遊びに行けない
今まで楽しかったことが苦痛に変わり
普通にできていたことができなくなる辛さから

これがいつまで続くのだろう
生きていて意味があるのかな
私このまま何もできなくなる
母親失格だ

とマイナス思考に取りつかれるようになりました。

許したはずの主人の浮気のことも思い出し
こんな病気になったのはあなたのせい!と
八つ当たりすることも増えました。

終わりが見えないことに絶望し始め

とうとう私は
子供たちの最低限の
お世話をしたら
ひたすら寝るようになりました。

6、うつ病と診断

帰ってくるといつも寝ている私。
主人に起こされると
涙が止まらなくなるようになりました。
そんな日が三日続くと主人は見かねて私を病院に連れて行きました。

診断結果は
うつ病でした。パニック障害の方はうつ病を併発しやすいといわれています。

先生は私に今の気持ちを話すように言いました

泣きながら私はパニック障害を患ってから、
感じていた不安や焦りについて話しました。
発作が怖いことも
生活の不自由さも
なんの楽しみもないことも
子育てさえまともにできない自分は母親失格だと
今まで言えなかったことを話しました

人通りはなしを聞いた先生は言いました。

「あなたはパニック障害になった自分をゆるせないのね」

私はうなずきました。

私は強い、
いい母親、いい妻でいれない自分を
いつも責めていたのです。

先生は続けて言いました。

「病気をする人、心が弱い人を見てあなたはどう思うの?
病気をすることや心が弱いことは悪いことじゃない。
あなたは他人が心の病気になったら軽蔑するの?」

けしてしないけど、
自分だけは許せなかった。

でもそれは結局
精神疾患に偏見の目があることになる。

私は心のどこかで
心の病気を認めていなかったのです。

7、ヨガとの出会い
うつ病の症状は薬のおかげか
だんだん良くなり
普通に家事をして動けるようになってきました。
マイナス思考になりそうなこともありましたが
それはけして悪いことではないと
思えるようになってきました。

このころ家の裏にヨガスタジオができた。
パニック障害にヨガが良いと本で読んだことがあった
から行ってみようと
思いました。

夜子供たちを主人に預け夜のクラスに入りました。
夜一人で出かけるのはいつぶりか分からない

スタジオに入ると
キレイな女の人が「お願いします」といった
生徒さんは。
結構年配の方が多かった。

始めの方は慣れない場所と
大人数に発作が起きそうな気がして
不安だったけれど
レッスンの初めに
先生がこう言いました

「ヨガは自分自身と向き合うものです。マットの上では自分を誰とも比べずに
いま、この瞬間だけに集中してください。」

その言葉を聞いたときに私は
これだ‼‼‼‼

と思いました。

私はいつも誰かと自分を比べ
他人にはあって自分にはないものばかりを見つけては
自分を責めていた

いつも過ぎた過去の事ばかり考えて
いつもどうにもならない先の事を不安がっていました

昨日と明日の事を考えていたら
今日という日が終わっていたのです。

他人と比べずに今この瞬間に集中する一時間は
とても心地のいい一時間でした。

ヨガは初めてでしたが
とても楽しかったです

その日から私は
ヨガのクラスにこまめに通うようになりました。

8、瞑想の効果
ヨガにはまりだして私はパニック障害の事を考えなくなってきました。
頭に不安がよぎっても
深呼吸をし
あーそんな事考えてるの
と他人事のように流せるようになってきました。

私の通っていたヨガクラスは
強度の強いクラスでしたので
だんだん筋肉がついてきて
ひ弱だった体が
人に会うと「何かスポーツしてる?」と聞かれるほど
健康的に変わってきました。

そして体が出来上がってくると
最初はわからなかった
瞑想ができるようになってきました。

瞑想とは目を閉じてただ、呼吸するだけと
教えられました。

もちろん最初は
もぞもぞ動きたくなって
目を開けたくなって
とても集中出来ませんでしたが

ヨガの練習を重ねていくにつれて
自分が瞑想状態へと向かっていく感覚が
分かるようになっていました。

瞑想というと怪しく思われるかもしれませんが
私の感覚では
思考の整理
自分との対話
の様な感覚があります。

ヨガで言う瞑想は

考え事が浮かんでも
吐く息とともに外に掃き出し
頭の中を空っぽにすることを
目的としています

ですが、
空っぽにしていく過程で
自分が何を考えているのか
どうしたいのか
自分の心の状態を知ります。

私はその方法を使ってヨガの時間になぜ
自分がいつも自分を責めていたのか
なぜパニック障害になったのか
私にとってのストレスとは何か

自分の心の探求を始めました。

9、ストレスを手放すためにした事

パニック障害を発症して
うつ病になり
子育ても家事もろくにできなかった私が

ヨガを始めて

分かってきたことがあります。

まず、いつも自分を責める
先の事ばかり考える
不安の塊
完璧主義

なぜこうなったのか考えたとき
母の顔が浮かびました。

母は厳しい人でした。

父は浮気をしていて
夫婦喧嘩の絶えない両親でした。

私は子供ながらに母と父の機嫌を伺っていました
母もつらかったのでしょう
機嫌が悪いときは私にきつく当たりました
その度に
母に認めてもらえるように
頑張る癖がついていました

辛いという気持ちに蓋をして
大人になったのです。

まずそれを認めました。

いい母親に育てられ
精神的に安定している理想の自分を
手放しました。

次にパニック障害になった理由を考えました

そして子育てが辛かったことを
認めました。

私は育児を楽しめる
完璧な明るい母親になりたかったのですが

実際は
慣れない子育てと年子の育児の大変さに
ストレスを感じ
ていたのです

子育てのストレスなんて感じてはいけないと思っていたので
認められませんでしたが
認めることにしました

完璧な母親を手放しました

次に主人の浮気
私は許したふりを何年も続けていました

でも主人には伝わっていたと思います。

主人の浮気は確かにショックでしたが
私の奥底には
こんな考えもありました。

“ほかの夫婦はうまくいってるのになんで”

この時も私は他人と比べていたのです。

そこに気づいたので
完璧な夫婦を手放しました。

こうして私は
ストレスを手放すために
ストレスとなる
思考を
手放していきました。

どんなにカラオケで
歌っても
買い物をしても

自分の気持ちと
とことん向き合って

ストレスの原因を
理解し
手放さない限り

永遠にストレスから
解放されないのではないかと
思います

もちろん
これをしたからといって

ストレスと無縁にはなりませんが

ストレスに恐怖を
感じることは
なくなっていきます。

10、ストレスに強くなった私
パニック障害を発症して
10年たった今
5年前を最後に
パニック発作は一度も
出ていません

ヨガ歴も
そうこうしているうちに5年目になりました。

今でも当時の事を思い出し
不安が襲うことは
ありますが
深呼吸をして

コントロールすることができます。

あの時正直
この人生を全う出来ないんじゃないかと
思ったほど人生のどん底にいたのを
今でも覚えています。

心無い人の言葉に傷ついたり
勇気を出してチャレンジしても失敗に
終わることも多かったです。

でも、ヨガに出会い
自分の心と向き合えたことで

今こんなにも前向きに
生きることができています。

その一日一日は
決して簡単ではありませんでしたが

振り返ると
小さな辛いことは
忘れてしまっています。

でも不思議なことに
小さな幸せは積み重なって
心に残っています。

人生は時に残酷で
乗り越えられないような
試練を与えてきますが

自分と手を取り合って
自分を信じ大切にしていれば

道は開けてくると
思います

今、何かに悩み苦しんでいるならば
今一度
自分の心と向き合い
自分と相談し
解決策を
見つけてほしいです。

自分を救えるのは
誰でもない自分だけです。