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セクハラ企業 体験談

【会社辞めたいエピソード16】好きでもない上司と意図せぬ急接近!広告代理店でのセクハラ体験談をさらします

日本在住、42歳女性、北国方面潜伏中のねみねむです!

今回は「企業でのセクハラ」について書いていきたいと思います。
セクハラ、と聞くと個人的には懐かしいと感じてしまいます。なぜかって?今はパワハラ・モラハラ・マタハラ・・「ハラ」がつくもの、たくさんありますよね。今でこそ、「ハラスメント」なるものが世の中でかなり認識されてきていますが、私が独身の頃はまだまだそこまでの認知度もなく、世の中的にようやく「セクハラ」がマスコミでも取り上げられてきたいわば初期時代でもありました。

そんな時代だったので、今改めて思い返すと会社内では当たり前のように平気で「セクハラ」は行われていました。社内で年齢を聞かれたら答えるのが当たり前でした。飲み会へ行けば男性からの下ネタトークの相手をするのもこれまた当時は珍しいことではありませんでした。
今では女性に対して年齢を聞くこと自体がタブー視されている企業が増えているそうです。上司が部下の女性がいる場で下ネタトークを繰り広げるなど、今やったら完全にアウトですよね。
現在は企業側も管理職クラスの人間には「ハラスメント研修」なるものを受講させ、どこからどこまでがOKで、どこからがハラスメントに値するのか等々、しっかりと教育体制を整えているところも多いそうです。実際に私が今勤務している会社でも、管理職以上の人間には研修を行っています。

今日は、私が実際に体験したセクハラのお話をしたいと思います。
当時、広告代理店に勤務していた私は28歳でマネージャーに昇格し、仕事では責任も抱えて忙しい日々を過ごしていました。ネット広告の仕事だったのですが仕事内容は充実していて、管理職の重責はありましたが充実した毎日を送っていました。社内の雰囲気も悪くなく、スタッフも若い人達が多かったためかノリがよく、よく深夜まで飲みに行ったり食事をして帰っていました。独身ですし、会社から歩いて数分の距離にマンションを借りていたので、とにかく自由にできていたんですね。私はお酒があまり飲めないのですが、飲みの席は大好きだったので、ほぼ毎日誰かと飲みに行っている状態でした。
同じ部署の中に仲良しな同僚や上司が何人かいて、よく飲みにもいっていたのですが、その中のひとり、Aさんが今日のお話の主役です。Aさんは妻子持ちの当時45歳あたりでしょうか。
社内では誰に対しても人当たりが良く、女性陣にも好かれるタイプでした。そのAさん、私や他の男性陣にも声をかけて良く仕事終わりで食事や飲みに連れていってくれていました。でも・・実はこのAさん、お酒が入ると人格が180度豹変すると言っても過言じゃないほど酒癖が悪い!酔っぱらうと下ネタを言い出すのはいつものこと。まあ、そこまでは当たり前の時代ですから・・何の抵抗もなくいつものことだと笑顔で聞き流していたわけですが、その日は何かあったのか、お酒の飲み方と量がハンパじゃない!もう、泥酔レベルです。その日は男性社員が2人、女性は私一人だったこともあって男性社員が気を使ってくれ、いつもより早い23時頃で解散しよう!となったのですが・・。

私のマンションまでは、そこから徒歩2~3分。「お疲れ様でした!」と挨拶をして家に帰ろうとすると、なんとAさん、私の腕をガシっと掴んで離さない!!ええええ~どうしよう、どうしよう!私もさすがに一瞬パニックになったその時、Aさんが私に向かって放った一言は、「ねみねむちゃんのおうちに泊まるう~~やろう!いいでしょ!やって!やりたいんだよ~っ」・・・道路のど真ん中で、愛を叫ぶ・・いやいや、欲求を叫ぶ・・。もう、通りすがりの人達の注目となり、恥ずかしいやら、気持ち悪いやら・・。そんな状態を男性社員たちも若干引き気味ながらも「何してるんですか!困ってますよ!」と間に入ってくれました。でもね、Aさんはびっくりするぐらいツワモノだったんですよ。それでも全く懲りない。酔っ払いのくせに私の腕を掴む強さはハンパない!全然離してくれないまま、ずっと私の部屋に泊まると駄々をこね続けること30分・・。

男性社員の仲裁もありようやくあきらめて帰ってくれるか、と思ったその時、Aさんが思わぬ行動に出たんです!私の腕を掴んだままタクシーを呼び止め、タクシーに詰め込まれました。そしてタクシーに乗った瞬間に「キスしていーい?ねえ、するよ?していいよね?」と超接近戦に!「ああ、もう、終わった・・」覚悟した瞬間、2人の男性社員が一緒に無理やりタクシーに乗ってついてきてくれました。
さあ、このタクシー、この後どこに向かったと思います?なんと、Aさんの自宅です。Aさんの自宅はそこから約1時間半かかる場所。私は本来なら歩いて数分で家に帰ることができたはずなのですが、無理やり乗せられたタクシーでAさんの自宅に向かうことになってしまったのです。

深夜に到着したAさんの自宅では、連絡を受けた奥様が待ってくれていました。
どうやら、Aさんにはこういう「ヤンチャ行動」が今までにも何度かあったようで、それには奥様も慣れていたようなのですが、タクシーから降りてきた私の姿を見て本当に驚いたようでした。
「無理やり連れてこられたんでしょう。ほんとにごめんなさい」と丁重に謝ってくれました。
結局その日は一晩Aさんの自宅に泊まる羽目になったのですが、私の部屋に上がり込もうとした強引な行動や、自分勝手な欲求晴らしの行動にただただ呆れるばかり・・。Aさんの身勝手な振る舞いに怒りが湧いてくるのと同時に、会社の上司であることで100%信用し、安心しきっていた自分の甘さにも怒りが湧いてきてしまいました。
この一件を境に、Aさんのセクハラはどんどんエスカレートしていきました。
社内メールでもおかまいなしの下ネタトークの数々。エレベーターが一緒になればとにかく抱きつこうとしてくる。私が一人で帰るタイミングを見計らって、後ろからついてくる・・。本当に、もはやセクハラを通り越してストーカー並みの破壊力。そのたびになんとか逃げ交わしていました。それでも精神的にはもう限界・・。どうしたものかと悩んでいるうち、私に対するセクハラ行為は少しづつ、少しづつ減っていき、気が付くと以前のAさんに戻っていました。

これは後日発覚したことなのですが、Aさんのチームに新しく派遣された派遣社員の若い女の子がタクシーで帰ろうとしたところに無理やり乗り込んで、部屋までついていこうとしたそうです。彼女はタクシーが少し走り出してから一旦タクシーを停め、足蹴りを食らわせてAさんを車から路上に落として逃げ、事なきを得たようです。
相手が派遣社員だったために派遣元にも報告が行き、Aさんはもちろん厳重注意を受けました。
周りからの風当たりも強くなり、部署も異動になってしまい、最終的には居づらくなってしまったのか会社を辞めてしまいました。

セクハラとは、やられた側がセクハラだと思えばどんなことでもセクハラになる、とよく言われます。

Aさんからのセクハラ行為の被害者が私でなかったら・・派遣社員の子でなければ・・果たしてAさんは同じ道を辿ったでしょうか?
もしも、セクハラ行為自体を気にしないタイプの人であったなら・・事態はまた少し違ったかもしれません。

企業には、いろいろな人間関係が存在します。男性と女性、上司と部下。
特に上下関係が根強く存在する場所です。男女平等・女性管理職推進などをうたう世の中になっても、少なからず男女差別も存在します。
男性の力や圧力には、女性は簡単に打ち勝つことができません。そんな世界の中で誰しもが被害者・加害者になりうる可能性がある「セクハラ」。
会社という広いようで狭い世界の中で、自分がセクハラの中心人物になってしまわないように気を付けていかなければいけないのかもしれません。
自分が何気なく言った言葉や行動が、他の誰かにとっては大きな心の傷となっているかもしれません。
特にセクハラは主に異性間で起こるものであるだけに大きなトラブルにも発展しがちです。
自分の言動に「~ハラ」を付けられないように、日頃から気を付けないといけないですね。